本心 平野 啓一郎 著
この本、インターネットの世界、その近い未来を想像させるような面白さがある作品でした。
人と人との関係や、人と死、親しいものとの別れ、命のあるものとして存在する中で、まったく取り返しのきかないこと、
時の流れの中で、欠け落ちてしまったもの、かけがえのないものを メタ世界で取り戻すことが出来るのか?
一瞬、癒しされることが出来たとしても、その状態を長く続けることがものなのか。
物語の終わりがどのようになるのか、期待しながら読み進めていくと、著者にとってのある種、生命のメタファーなのか、「母」という存在がとても大きく物語の結末に結びついてくる。
それを読者がどのように感じるか。
それによってこの本に対する評価が変わってくるのではないかと思います。